若い頃、内心うんざりしていたこと
私はアダルトチルドレンのロストワン型です。
このロストワンタイプは子供の頃から精神的に親を頼れないので、経済援助などは受けていたとしても、精神的にはなんでも自分一人でやってきたタイプで、人間関係において干渉、詮索、束縛を嫌い、良くも悪くも親からの自立が早いタイプと言われています。
私も早く親元を離れたくて親と一緒に暮らしていたのは高校卒業までです。
そんなアダルトチルドレンのロストワン型で、家族関係がドライに育った私ですが、若い頃、密かにうんざりしていたことがあって、それは当時の友人や彼氏から「うちは家族が仲が良い」とか「お母さん大好き」とか何かにつけて「うちの家族は〜」みたいな家族自慢や家族仲が良いアピールをされると、表面上はニコニコしながら「家族、仲が良くて良いね〜😊」と言いながらも、内心うんざりした気持ちになっていました。まあ、他の人から見たら、ただの私の嫉妬なんでしょうがね。
特に若い頃、私の周りはやけに家族愛が強い人たちがやたら多かったので、何かにつけて家族家族と話題に出す人が多く、内心ドライな家庭出身の私は、家族仲良しアピールをされると食傷気味な気持ちになっていたんですが、世間的に正しいのは家族大好きな人たちで、おかしいのは自分や自分の家族なのだと一応自覚はあったので、うんざりしていたこの本音を口に出すことはありませんでした。
高校生の頃、ある友達とカラオケに行った時の話です。
その頃、globeが流行っていて、友達がglobeの「Wanderin' Destiny」を歌ったのですが、その歌詞に「あなたと死ねたら」という箇所があるのですが、歌い終わった後、友達が「うちは家族でよくカラオケに行くんだけど、親の前ではこの歌は歌えないな〜」と言うので、なんで?と聞いたら「だって、♪あなたと死ねたら♪なんて歌ったら、お父さんもお母さんも悲しむもん‥」と言ってしんみりしていました。
恋愛の歌だから、親の前で歌うのが恥ずかしいとかならわかるけど、そっちかい!とちょっとびっくりしました。
ああ、この子は両親にすごい大事に育てられてるんだなぁ、とちょっとほのぼのはしましたけども(笑)
話は変わって、よく自殺を思いとどまる理由に「自分が死んだら親が悲しむから自殺を思いとどまった」と言う話をたまに聞きますが、私なんて10代の頃、長い間自殺願望が実際ありましたが、当時自殺未遂をした時も親の顔が脳裏をかすめることはなかったです。
今は親との関係も普通にやっているし、自分自身も平穏無事に暮らしていますが、これから先にもし何かあって、また自殺を考えることがあったとしても、「親が悲しむから」という理由は、今でも私の中で自殺を思いとどまる理由には正直ならないなぁと思います。ものすごい自己中ですが本音です。
若い頃、自分の友達や彼氏はみんな家族仲が良い人たちばかりだった、と書きましたが、もれなくうちの夫もそうで、結婚する前も夫から、うちは家族仲が良いアピールや、家族大好きアピールはよくありました。
ある日、何にもそんな話はしていないのにいきなり突然、夫が(当時は、まだ結婚していなくて彼氏彼女の関係でしたが)「俺はね、この世で一番自分の親が大事なんだ。家族が一番大事。2番目に大事なのは恋人、3番目が友達なんだよね。俺の周りの友達もみんなこの順番だって言ってた」と目をキラキラさせながら言ってきて、それを言われた恋人の私は内心「お、おう‥」みたいな感じでしたが(笑)、一応、ニコニコしながら「そうなんだね〜」と言いながら微笑ましそうに聞いているふりをしておきました。
別にそう思っているのは個人の自由なので構わないんですが、それは自分の親に言えば良い話で、2番目に順位付けている恋人の私に聞いてもないのに、それを言わんでもよくない?と内心思いました😅
当時の夫は自分の家族がとにかく大好き!ということを、恋人の私に言いたかっただけで、悪意や他意はないんでしょうけど、それなら単に「親が大事、自分の家族が大好きなんだよね」と言えば良いだけの話で、いちいち順位をつけて、それを1番じゃない人(私のこと)に伝える意味とは‥と思ってしまった当時の思い出話です。