内向型女、学校で暴力のターゲットになりやすかった話(4)
続きです。
その話し合いで、K君のお母さんが言うには、K君が大人しい女子生徒を狙って暴力行為をしてくる理由として、私は知りませんでしたが、K君は登下校の時などに男子生徒から、障害のことをバカにされたり、揶揄われたりしたことがあったのだそうです。
先生の見ているところでは、男子たちはK君のことをいじめたり、揶揄ったりしてはいませんでしたが、登下校の時など先生の目の届かない所で、K君は男子生徒の一部から、いじめやからかいをされていたそうです。一部の女子は知っていたものの、ほとんどの女子生徒たちはその事実を知りませんでした。
前回の記事で、K君へのいじめはなかったと思うと書きましたが、登下校中など私の知らない所で、男子からのいじめがあったようです。
それで、その鬱憤の吐口として、抵抗しない大人しい女子生徒たちを狙って暴力行為をしてしまうとのことでした。
それと、K君は障害のこともあり、一部の男子からバカにされたことで、被害妄想気味になってしまったところがあって、相手が何もしていなくても「自分はバカにされている」と思い込んでしまうところがあり、それで手が出てしまうとのことでした。
その話し合いは、「なぜK君は暴力行為をするのか。どうしたらK君の暴力行為をやめさせられるのか」が争点でしたが、結局、話し合いは平行線で、「障害があるからしょうがない。大人しい女子たちは我慢しましょう」というところに落ち着き、解決には至りませんでした。
K君の障害をきちんと理解して、暴力を受け入れる、納得するというのには、未熟な私にはハードルが高く、子供すぎました。
今考えると、暴力行為の原因となった、K君を揶揄ったりする一部のその男子生徒を特定して、注意する必要があるのでは!?と思うのですが、なぜかそのことは問題視されずにスルーされていました。男子生徒たちはいつも蚊帳の外みたいな感じでした。
小学校を卒業して、そのまま公立の中学に入りました。中1のクラスでも私はK君と同じクラスになりました。
K君の私への暴力行為は続いていて、元々体格の良いK君でしたが、中学に入り、さらに体格が良くなって、K君の太い腕で一撃されるだけでもかなりの痛さでした。
私もその頃には、小学校の時よりは強くなって、K君が叩いてきたら私も叩き返したりしていました。
もちろん私の方から攻撃をすることは絶対にありません。あくまでK君から先制攻撃をしてきた時だけの話です。
素手では痛いので、私は上履きや箒などを使ってK君を叩き返したりしていました。
K君は弱い力の私が叩き返しても、蚊が刺したくらいの感じで、いつもヘラヘラ笑っており、痛くも痒くもなさそうでした。むしろ楽しそうでした。
その頃、K君はクラスの中に好きな女子がいて、その子はクラスの中でも強いリーダー格の女子でした。
気まぐれでそういう強い女子のことも、K君は構って欲しいのか、たまに叩いたりするのですが、その子を叩くと周りの取り巻き女子たち総出で、2倍、いや10倍くらいの勢いで反撃し、ボコボコにされるので、結局、K君は強い女子や、気になる女子を殴るのは諦めて、私のような大人しい女子たちに的を絞って暴力を繰り返すのでした。
K君はリーダー格の女子を殴った時に反撃されて、女子たちにボコボコにされている時に(と言っても、女子だし手加減しているので、みんなK君を本気で蹴ったり、殴ったりはしてはいない。あくまで、もうやってこないように戒めとして、報復としてやっているだけ)わざとなのかゴロンと寝転がって、蹴ってくる女子たちのスカートの中を覗いてニヤニヤしていました。
女子と上手くコミュニケーションできないK君にとっては、暴力が女子たちとのコミュニケーションツールになっていたのかもしれません。
続きます。